秋篠寺から細い道を下ると、再び住宅街を曲がりくねって走ります。

やがて道は国道52号線に入り、急に車が多くなりました。

途中にあった「稱徳(孝謙重祚)天皇高野陵」が田んぼの中にあったので、入口から眺めて次へ向かいます。
「平城旧跡」と思われる広大な敷地内に入ると「平城宮跡資料館」があったので、ここで下調べをすることにします。

中に入ると係員が来てくれて、私達の時間に合わせた解説をしてくれることになりました。

この建物では平城旧跡の発掘調査から再建までの詳しいお話を、館内のジオラマを見ながら聞くことができます。

すでにこの時代には、現在の道具の原型が完成されていたことも、発掘された道具を見て分りますね。
約1時間ほど丁寧なお話を聞いてから、平城旧跡資料館を後にしました。

再建されている「朱雀門」が見たくて、地図を頼りに自転車を走らせます。
旧跡内は公園のようになっていて、一般市民が散歩をしていたり、一部復元されているところもあるようですが、私達はようやく電車の向こうに見えてきた門に向かいました。

踏み切りを渡っても門まではまだ距離があり、自転車を選んだことは正解だったようです。

冷たい風を受けながらも、なんとか巨大な朱雀門に到着です。
通常観光客が目にする門の裏側にあたる場所でしたが、門の真下に立つと75mもの幅がある朱雀大路が目の前に広がりました。

正面に回って見ても形の違いは分りませんが、この奥に平城宮が広がっていたことを想像しました。

観光バスが小さく見えるほど広大な平城宮を後にして、昼食は関西の回転寿司を試してみることにしました。

全席ボックスなので板前さんの姿は見えず、注文は液晶モニターのタッチパネルで行ないます。

一番印象的だったのは、このアン肝寿司でした。

安価でお腹も一杯になりましたが、改めて北海道の回転寿司のレベルの高さを知りました。
さて、午後の部のスタートです。
最初は「法華寺」ですが、市内中心部に近いので交通量も多くて探すには苦労しました。

赤門から中に入ります。

左斜めに本堂が見えていて、中は庭園風の境内でした。
法華寺は光明皇后が先帝のために伽藍としたもので、慈しみ深かった皇后の精神を伝える女人道場です。

本堂は桃山時代に再建されたものですが、1200年の歴史が堂内には漂っています。
堂の大きさに比べると大きな仏像が多く、国宝の秘仏をうつしたという「十一面観音立像」は白檀に彫られ、係の人に聞くと秘仏はもっと黒いので模したこの像の方が美しいとのことでした。
他に拝観者はなく終始静かな堂内や境内は、閑静な住宅街の中にあるせいかもしれませんでした。
さて、今年更新分の「如拙外伝」は、これで最終となります。
本年もご覧頂きありがとうございました。
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