12月7日 メジカか、ケイジか?とお騒がせいたしましたが、最終的な判断は「鮭児」です。

これが釣ったばかりの鮭児です。
体長65cm弱、2.5kgほどですが、丸々としたグラマラスな体型です。
そして・・・一日経ったものがこれです。

外見上普通のシロザケと違う点は、極端に小顔であること、全ての鰭(ひれ)が裂けやすいためにバラバラに裂けている点、雌雄の判別がつきにくく、シーライスは一匹もついていないことです。
そして外見上の最も大きな特徴であるハラス部分が厚いために、胸鰭から臀鰭に向かって線上のくぼみができています。

背鰭は釣った時には、すでにこんなバラバラ状態に裂けていました。

胸鰭も同様です。

これは腹鰭です。

尾鰭は特徴的な銀白色模様が美しく、体を包み込むような何層にも重なった鱗は、流水でも流れ落ちるほどです。
鱗がはがれ落ちると黒白のツートンカラーになってしまうのも特徴です。
さて、いよいよ内臓を見てみましょう。

腹を開いてみると、まず腹の身の厚さに驚かされました。
ピンクと白のコントラストが、これまでに見た魚で例えるとキングサーモンのようです。
皮膚が薄くその内側に厚い脂肪層があり、筋肉の間に脂肪が霜降り状に分布しているので、身の赤い色は薄く見えてしまうそうです。

内臓を見ると生殖巣が未発達で、卵巣なのか精巣なのか判断ができません。
判別に最も確実な幽門腺の数は、もちろん数えていません。でも、思ったよりも大きなものですね、幽門腺というのは。
さっそく切身にしてみました。

ものすごい脂です。
手も包丁もギトギトになり、写真でもお分かりになると思いますが、正(まさ)しく全身トロですね。
今朝、塩焼で食してみました。
とにかく脂が凄くて、IH調理器ですので火がつくことはありませんが、焼き網の下の皿の水の上は大量の脂が浮いていました。
肝心の味ですが、微かに鮭の味がするブリと言ったらおわかりになりますでしょうか、こんな魚が存在するんですねえ。
同じ日にケイジを釣ったゴッドボーズさんはルイベで食べたそうですが、鮭の味は全くしなかったとのことでした。
買って食べることはできない高級魚ですし、紛い物を買わされることもあるそうなので、一生に一度の幸運を楽しませていただきます。
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