北海道を新幹線が走ることについて、ほとんど興味はありませんでした。
私が住む道北からだと、新函館北斗駅までは6時間もかかってしまい、空路と比べた時の時間差は相当なものがあります。
乗車料金でも飛行機の方が安く、新幹線を選ぶ理由がみつかりません。
数年前に、東京ー京都間を乗ったことがありましたが、生憎の大雨で車窓を楽しむことはできず、帰路は勘違いからの3人並びの席で、隣に同席した人の旺盛な食欲に圧倒されて旅の楽しみが奪われてしまいました。
そんな訳で、陸路の旅に若干の拒否反応もあったのです。
しかし、陸路での旅の良さもわかっているので、一回くらいは話のタネに乗っておきたいとも思ってはいました。
そのチャンスが突然にやってきて、東北って何処か何かあった?
この時点では目的地を新青森駅に考えていたので、温泉とかねぶた会館くらいしか思いつきません。
しかし、JRのレール&ホテルパックを使うと、高額な新幹線もお得な料金になることを知りました。
そこでもう一度考えたところ・・・閃きました。
東北地方にも国宝がある。
それも、以前から拝観したかった藤原三代のあのお寺が・・・。
出発日は予想に反して晴れていました。
スタートはこの席です。

特急オホーツクの自由席でした。
オホーツクは自由席でも十分空席があり、余裕を持って座ることが出来ました。

久しぶりに乗ったオホーツクですが、結構揺れますね。
座席も古いので、座り心地もいま一つです。
でも、エンジン音が懐かしくて哀愁があります。
旭川駅では残っていた雪も、すぐになくなってしまいました。
そのうち晴れてきましたが、窓が汚れているので車窓の景色が楽しめません。
網走から、色々な天気の中走ってきたのでしょう。
深川、滝川と停まるたびに乗客はありますが、岩見沢まで来ても席は半分も埋まりませんでした。

そして11時45分、札幌駅に到着です。
ここでトイレタイムと昼食の駅弁を買うことにします。

駅弁専門の店があったので少し迷いますが、到着から発車までには30分ほどの時間があったので余裕です。
さすがに札幌駅、人の往来が激しいですね。
久しぶりの札幌駅構内に圧倒されてしまいます。
到着した同じ4番ホームに戻り、次の列車を待ちます。

やってきました、特急スーパー北斗12号です。
ここからは指定席の4号車です。
客車内に入ると、なんだか活気がありますね。

そのせいか狭くも感じられます。
12時15分発なので、みなさん同じように弁当を食べ始めています。

席は、飛行機のエコノミーよりは広いといった感じです。
体が大きい訳ではないので、これくらいで充分といえば充分ですね。
稚内からの接続待ちとのことで8分遅れです。
列車が動き出したので、弁当を食べることにします。

最近の駅弁は、これを見ただけでも食べたくなってしまいました。
では上の厚紙をとってみます。

印刷とはいえ、どちらも豪華そうでよく出来ています。
で、いよいよ中身が現れます。

北海道の海の幸がさらっとご飯の上にのっています。
冷えているけど美味しかったですよ。
もう一つは三大カニですね。

左から、毛ガニ、ズワイ、タラバですが、一番大きいはずのタラバガニがこの中では一番小さいですね。
カニの身がたっぷりの、北海道らしい弁当でした。
ひとつ言わせてもらえば、敷き詰められているのは全てご飯、炭水化物たっぷりの弁当でした。
そうこうしているうちに右手には樽前山でしょうか?

雲が少し邪魔でした。
列車の旅は、もちろんワゴン販売なども頻繁にやってきます。

はやぶさの絵のついた、バニラアイスを買いました。
この絵があるだけでも、なんだか楽しくなってしまいますね。
買物カゴの様なアイスボックスに入れて持ち歩いているにしては、中身はカチカチに固まっていました。
味は濃厚でとても美味しいです。
とうや駅では、札幌行きの特急北斗が停まっていました。

運転席が随分と高いんですね。
とうや駅は、思っていたよりも大きな駅で、さすがは大型観光地を控えているだけあります。
こんなところも、車では知らない世界でした。
特急北斗はどんどん走ります。

札幌駅の自販機で買ったお茶も、よくよく見ると北海道新幹線が描かれていました。
こんなところ一つをとっても、旅の気分は盛り上がります。
森町に入って駒ケ岳が見えると、函館が近いことがわかります。
台風の被害なのか、驚くほどの倒木が未だそのままに残っていました。
大沼がすぐ近くに見えると、湖近くの木々は赤く紅葉しています。
そして函館山がちらっと見えて、気付いた時には新函館北斗駅到着でした。

新幹線のホームはすぐ隣なので、改札を抜けた北海道新幹線ホームから特急北斗を撮ります。
この平面乗継は新函館北斗駅の特徴で、東京方面への乗り継ぎのみのものです。
東京方面から在来線への乗り継ぎは、一旦2階へのエスカレーターなどで移動してから再度在来線ホームへ移動が必要です。
改札の横にはキヨスクもあります。

ここで飲み物やおやつを購入しました。
新函館北斗駅の新幹線ホームは全て衝立があるので中には入ることができません。

札幌で稚内からの接続列車待ちで遅れていましたが、その遅れも5分ほどに短縮していました。
はやぶさ30号の出発まで15分ほどあったでしょうか。
テレビなどでは頻繁に見ていた北海道新幹線ですが、もうすぐこの目で見ることができる興奮からか自分でもわかるほど熱くなっていました。
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