目覚めた時には、外が薄っすらと明るくなり始めているようでした。
時間は、まだ5時過ぎくらいです。
2階の大浴場に向かいました。
大浴場は温度によって3つのタイプの浴槽があり、高温と低温が屋内で、中温が露天でした。
高温は1分ほどで上がり、中温が好みなので露天に向かいます。
露天風呂は誰もおらず、朝焼けが露天風呂にもオレンジ色の光を射していました。
前日は白濁していた湯が、透明に変わっていたことは残念でしたが、やはりいい湯です。
この温泉の凄いことは、自宅に帰ってから感じました。
自宅の風呂に入るときにシャワーを浴びると、体から温泉の香りが強くするのです。
さらに、上着からも硫黄臭がして、二日くらい残っていました。

部屋からは硫黄山が見えています。
この後、少し雪が降ってきましたが、チェックアウトする頃には晴れてきます。
朝食は、部屋の向かい側にある建物の中の広い朝食会場でした。

結婚式場のような広い会場です。

中は、正しく結婚式場のようです。
程ほどの食材が並び、他の宿泊客の皆さん静かにお行儀よく食事をしています。
昨夜は、火のついたタバコを持ったまま歩いている浴衣姿のグループもありましたが・・・。
そう言えば、中国や韓国の言葉も聞かれず、タイミングが合わなかっただけかもしれませんが・・。
食後は、チェックアウトの時間まで中央の宴会部屋に戻って、しばらくおしゃべりをしていました。
その後、10時前にチェックアウトして解散となりました。

天気がいいので、硫黄山に向かいます。
硫黄山は、冬の時期駐車場料金が無料です。
夏に訪れると、観光客に紛れて駐車料金を取られます。
自分も観光客には違いないのですが・・・。
駐車場には5台ほどの先客がいました。

車を降りると、山に向かって強い風が吹いていました。
積雪はありますが、雪面が踏み固められているので歩きにくくはありません。
近づくにつれて、噴き出す蒸気の音が大きくなってきます。

いつからなのか、卵売りの人はいなくなっています。
硫黄の匂いがつんと鼻を突き、生きている地球を体感できます。

何度訪れても、好きな観光地の一つです。
もう10回以上は来ていますが、また来たくなる素敵な場所です。
横を見ると、普通の北海道らしい風景も見えました。

自分が立っている、この硫黄山の麓だけが別世界なのです。
地球内部への入口のような気がしました。
駐車場を振り返ると車が増えていて、観光バスも入ってきたようです。

込み合う前にレストハウスへ向かいました。
レストハウス内は暖かく、しばらく店内を見て歩きます。
結局、欲しいものはなく、硫黄山を後にします。
再び温泉街に戻り、その入口付近にある相撲記念館に入ります。

大鵬と言えば、第48代横綱です。
以前入館した記憶はありますが、その記憶が全くなかったので再入館です。

大きくはないので、じっくり見るには丁度良いかもしれません。

優勝額とは、ずいぶん大きいものです。
国技館の上に飾るものなので、これくらいの大きさが必要なのでしょう。

横綱ですね。
実物は、思っていたよりも小さく感じました。

私たち以外に入館者はなかったので、誰にも気兼ねせずに見学できました。
写真を見ていて初めて知ったことですが、大鵬の三女は貴闘力と結婚して4人のお子さんがいたんですね。
貴闘力の引退後は、大嶽部屋を継ぎ順調な相撲人生を歩んでいたかに見えましたが、皆さんご存知の野球賭博で貴闘力は相撲協会を解雇され、三女とは離婚してしまうことになりました。
その後は賭博依存症から脱して、焼肉屋を経営していましたが、大鵬の体調が悪くなり親のように心配していた貴闘力は、大鵬の最後を家族の一員として看取ったそうです。
依存症の時も、大鵬は貴闘力に「いつでも帰っておいで・・復縁したらどうか・・・」そう話していたそうです。

その貴闘力の4人の息子たちのうちの3人は角界を目指しているそうで、その実力か早くも注目されているそうです。
最後に15分ほどの映像を見ましたが、古い映像ながらも大鵬の強さやその相撲人生がわかるものでした。
川湯温泉街を抜けて10分ほど走ると、砂湯があります。

文字通り、湖岸の砂浜を掘ると温泉が出てきます。
ここは駐車場が整備されていて、トイレも近年新しくなっています。
この時期のお目当ては白鳥です。

温泉のおかげで凍らず、白鳥は水に浮かぶことができます。
白くない薄汚れた羽の白鳥もいるので、成鳥になっていない白鳥ですね。

晴れていましたが、ここも風が冷たくて売店の中に逃げ込みます。
この売店は木彫り品の数が多く、ちょっとした芸術品のようで見応えがあります。
砂湯を出て美幌峠は、この日も見晴らしは最高でした。
峠を下って畑作地帯に、この土地ならではの自然の芸術品がありました。

雪原に見えている石ころのようなものは、強い風が作り出したものです。
小さな雪のかけらが、風に転がされて少しづつ成長したものですね。
雪まりもと呼ばれているそうですが、北極では反対に風が弱い時にできるそうです。
どこでもあるというものではなく、複雑な条件が整った場所にのみできるようです。
さて、そろそろお昼です。
スポンサーサイト